ガラガラ…

「あれ、下梶さん?ごめんね、忘れ物とりにきたの」

そう言って入ってきた私のクラスメイトの小川さん。

「ううん、大丈夫だよ。
どの席?」

「あ、ええと、久瀬君の座ってる席なんだけど…」

そう言って久瀬君の方に近づいていくので、

カチーンと固まる久瀬君と、慌てて止める私。

「えっと、ちょっと待ってくれる?」

「い、いいけど…」

怪訝そうな小川さんに

ごめんね、と謝って久瀬君が慌てて移動。