「そういえばさっき久瀬君と、って言ってたけど、久瀬君と喋ったりするの?」

頬杖をつきながらそう言った夕実に

軽く首をかしげながら頷く。

「うん、普通に喋るよ」

「ふ〜ん…久瀬君って喋らないって聞いたけどな」

「私も和樹通じて仲良くなった感じだし、
もし和樹の友達じゃなかったら全然喋ってないと思う」

…確実にね。

女性恐怖症ってことも知らなかっただろうし。

「そうなんだ。やっぱり下梶君って社交的なんだね」

「…私とは違ってね」

「そんなこと言ってないよ」

夕実がそう言ったところでチャイムがなり、

私は前を向いて授業を聞く体制にはいった。