「繭…。」

少しずつ誠也さんの顔が近づいてきて唇があたる。

そのまま数秒間、甘いキスを繰り返していた時。

「ガチャ…社長!!えっ。」

その声が聞こえたドアの方を見ると持ってきた資料を手から落とした矢吹咲秘書が立っていた。

「くそっ…いいとこだったのに。」

社長はチッと舌打ちして小さい声でそういった。

「社長…社内でそういうことは…」

「口出しするな。」

社長はきっぱりそう言って私を矢吹秘書におくらせた。