久しぶりに優木くんに抱きしめられてドキドキした。腕を離され、肩に手を置いた優木くんと真剣な眼差しがぶつかった。

優木くんとしたキスはあの一回だけ。

そういえば、私たちお互いの気持ちを伝えあって、確認しあった。

けれどなんとなく、甘い雰囲気というか、同志のような。だから、こういう雰囲気は本当に初めてに近いかもしれない。


「あっ、それで結婚式の式場のことだけど・・・」


キスが降ってくる。絶対そうだと確信していたのに、優木くんは肩から手を離し、フッと視線を逸らした。

なんで、もしかして、好きだけどそういうのは無理とか??


「・・・なんで?」


「えっ?」


「なんで、キスしてくれないの?優木くん、私のこと好きじゃないの?」


「好きに決まってるだろ。だから結婚したいんだし」


「じゃあなんで?なんでキスしないの?なんでもっとイチャイチャしないの?それとも私には欲情・・・」