薫くん、陽菜ちゃんもつまみ食いに加わってなつみちゃん、陽菜ちゃん、薫くんの三人が口を揃えてそう言った。

えっ?好きな人と、結婚??

ゆっくりと優木くんのほうを見るとバツの悪そうな顔。今度は三人のほうに顔を向けるとニヤニヤと笑みを浮かべてる。

「まさか、祐。結婚するのに告白もしてないの?うそでしょー!パパなんて電話でいつも愛してるよって言ってくれるのに」

「うるせえよ。あーもう!余計なこと言いやがって。お前ら全員チキンも、葵の手土産もなし」

優木くんが立ち上がると逃げようとする三人。大翔くんだけが可愛くモグモグとポテトを食べている。

「ねえねえ、だったらなんで結婚することになったの?もしかして、祐兄が無理矢理、結婚迫ったとか?もしかして妊娠?!」

「バカ!なつみ。なんだっていいだろ?お互いが納得した結婚なんだから」

「でも、祐兄はよくても葵さんはどうなの?祐兄は葵さんのことが好きで結婚できてラッキーだろうけど、葵さんは・・・」

「私も、私も優木くんがすきです」

「はっ?えっ?お前、そんなこと一言も言ってなかっただろ?」

「だって言えるわけないよ。優木くんと私は利害が一致しての偽装結婚だって思ってたから」