強引同期と偽装結婚することになりました

うちのツアーは大手と違い、パンフレットを作って展示したりするのではなく、インターネットや地元新聞に折り込みチラシを入れてもらうくらい。

優木くんのツアーは新聞を読むシニア世代には大当たりだったけれど、最近のママ世代は新聞を取っていない人が多いから知ってもらえるチャンスがない。


「困ったな。あっ、だったらあえてママが行くような場所で宣伝させてもらうのはどうかな?」


「あー!それはいいかもしれないですね。大手スーパーや子どものものが売ってるお店とか。私、チラシ作ります。昔、ポップとか作ってたんで、あの地味な折り込みチラシより可愛くて見やすいもの」


「本当に?それ、すごく嬉しい。ありがとう、美夏ちゃん」


「意地悪した、お詫びです。あっほら葵さんの好きなライスコロッケ来ましたよ」


運ばれてきたライスコロッケを分け合って二人で食べる。美夏ちゃんにもなんだかんだで本当にいろいろ助けてもらっているな。

最初はとにかく怖そう、苦手ってイメージしかなかったのに今では一番話せる女友達だもん。不思議なものだな。


「それはそうと、新婚生活はどうなんですか?優木さんってやっぱりリードしてくれるんです?」


ぶはっ。思わず口に入れたものを吐き出すかと思った。何を言い出すかと思ったらいきなり唐突な。


「いいじゃないですか。教えてくださいよ」