温泉から上がって菜月ちゃんを迎えに行くと、まだ私たちが来る前からいた子たちがいた。時間制限がないのかな?その後は菜月ちゃんも一緒に館内のレストランでご飯を食べて遅くならないうちにバスに乗り込んだ。

「必ずいいもの作って、連絡しますね」


花純さんにツアーが決まれば連絡する約束をして別れた後、優木くんとバス停近くのカフェでコーヒーを飲むことにした。

お給料が入ったので私の奢り。借りたお金を返したのに受け取ってもらえなかったから、ご飯やお茶をご馳走させてもらう約束で納得してもらった。

「優木くん、どう思った?やっぱりツアーにするには託児所以外の魅力があまりないなと思ったんだけど」


「そうだな。難しいところだな」


正直、ツアーにするには弱い。星の湯の辺りには観光になるような場所も何もなく、本当にただスーパー銭湯を楽しむために来ているだけ。

でも、やっぱり託児所はかなり魅力的。ここ以外に託児所があるスーパー銭湯はない。ただ狭さが気にはなった。ツアー客全員の子どもが入るには無理そうな気がする。