強引同期と偽装結婚することになりました

私の言葉に優木くんまでもが笑っている。ママのためなんて言っても結局、私はママじゃないからママのためになんて、かっこいいこと言えない。


私は『葵は同じようにならないでね』という彼女の言葉に腹が立った。だったら、そうならないための打開策を打ち出してやる。

もちろん、それだけじゃない。でも、その気持ちが一番強い気はする。だからこそ、自己満足が出来るまでは妥協もしたくない。


「菜月、いい子にしててね」


星の湯に着いて、菜月ちゃんを託児所に預ける。託児所だと聞いていたから赤ちゃんが多いのかと思ったけれどそうでもない。

それにもっと広いと思ってた。6畳くらいの部屋に子供たちが5人ほど集められていて、窮屈にも感じられた。


「じゃあ優木くん、後でね」


男湯、女湯に分かれて私は花純さんと温泉に入る。中にはたくさんの種類の温泉。私も久しぶりの温泉だから、つい嬉しくなる。

「わぁこんなに種類があるのね。どれから入ろうか?」

湯船に入るための準備も完了。髪も体もバッチリ洗った。しかもこの時間だからか若そうな人が多い。託児所も子供たちが多かったからあの子たちのお母さんかも。

とりあえず、せっかく来たのだからと露天風呂に行くことにした。

「あー最高。こんな風にゆっくりお風呂に入れるなんて子育て中は絶対に無理だと思ってた」

良かった。花純さんすごく楽しそう。さっきは本当、イライラしているのが伝わってきたし、日中の子育ての辛さも実感させられた。

「本当にゆっくり出来た。誘ってくれてありがとう」