強引同期と偽装結婚することになりました

「優木くん!なんで断ってくれなかったの!」


後は二人で打ち合わせしてから戻って来いと言われ、社長が出て行った後、隣に座る優木くんを責め立てた。

偽装結婚を続けるなんて無理に決まってる。しかもバレたら終わりなんてそんなの無茶もいいところ。


「偽装結婚だよ!おばあさんのときは素敵なことだったけど社内で偽装結婚なんて、絶対にバレるよ。バレたら終わりなんて・・・」


「だったら、バレないように、すればいいんだろ?」


それまではほとんど口を開かなかった優木くんがため息をついて、ガタンと立ち上がり、俯いていた私の顎をぐいっと持ち上げる。重なる視線。

今まで感じたことのない獲物を狙うような優木くんの眼差しにドキドキと鼓動が高鳴った。


「ゆ、優木くん?」


「・・・いいから、黙って。目、閉じろ」


いきなりの展開にどうしていいのか分からない。目、閉じろってどういうこと?えっ?まさかこんなとこでキス??

いや、でも・・・優木くんの顔が少しずつ近づいてきて思わずギュッと硬く目を閉じた。そのとき、ドアが開く音がした。


「・・・何?今、取り込み中だけど。第一、お前ノックもせずに入ってくるなんて本当に全てが非常識だな」


「いや、外で待っていてもなかなか出て来ないし話し声も聞こえないんでなんか楽しいことしてるのかなと思って、入ってきちゃいました。そんなことまでオープンなんていい会社ですね」