ここに、私を必要としてくれる人が居る。

今まで誰にも必要とされてこなかった分
ここで一生懸命働いて居場所を見つけるんだ。


そう意気込んで涙をぬぐう。


コンコン
ガチャ

男の人が2人部屋に入ってくる。


「これはこれは、私の城へようこそ」

「?!」

「これは息子のエルナー」

「エ、エルナーって、エルナー王子ですか?!」

私と同じ歳くらいの男の子がコクンとうなずく。

と、いうことはあなたは王様?!



びっくりした私はふらっと床に座り込んだ。