「さぁて!帰ろうかなっ!」

ミラが勢いよくベッドから立ち上がり、
まだ座っている僕の頭を撫でた。


「もう帰るの?まだ1時間も経ってない…」

「えへへ、実は私ちょっと体調悪くて。」

「ぇえ?!無理しちゃ駄目だよ、言ってくれれば…」

「言ってくれれば…?何かしてくれた?」

「おいで…」


僕は立ち上がって優しくミラの腰を抱き寄せ
おでこにキスをした。


「早くよくなるおまじない。母さんがよくやってくれたんだ。」


「ふふっ。嬉しいありがとう。良くなる気がする。」


そう言うとミラはブローチをカバンにしまい、
部屋を出ようとドアに向かった。