君に遺された恋

私は部屋に入るなりレグルスの血をどうやって手に入れるか考えた。


「レグルス、髪、ボサボサだよ?」


そう言ってレグルスの頭に手を伸ばす。

ブラウンのさらさらした髪に手を伸ばしながら、
どうにかレグルスの体に、目立たないように傷をつける方法を考える。

「ありがとうミラ。寝坊してごめんね。」


優しい笑顔。
愛しい。愛しい。


手に入れたい。


「そうだよレグルスー!寝坊の罰だーっ!」


あぁ…頭に傷なんてとんでもない。
ぐしゃぐしゃっと髪を触ると、ふと、寂しげな表情になるレグルス。

「どうしたの?そんな変な顔して。」

「変?!」

「変ですよーっ!」

ほほなら柔らかいけど…顔に傷なんて無理だ。
と、思いながらほほをひっぱる。

「いててっ!こらーっ!」