君に遺された恋

ー 約束の日 ー

いつもどおりの朝。

いつもどおりレグルスの好きなクッキーを持って

私はいつもどおり城を訪ねた。


ただひとつ、いつもどおりではないのは
私が今日、レグルスの心を完全に奪うつもりで来ている事。

私…いつもどおりできてるかな…
すごくそわそわする…いや、ゾクゾクか。


門番に付き添われながらレグルスの部屋の前まで来ると
一人の使用人が挨拶してきた。

いつも部屋の前に使用人なんて居ないのに
この感じだとまだ支度できてないのね。


「アル!支度できた!ミラを部屋に通してやって…」

そして勢いよく愛しい人が現れる。

「もうここまで来てますよーだっ!」