ミラがレグルス様をベッドに押し付けまたがっている…。


「なっ…」


何をしているんですか?なんて聞けるわけ無い。
私はテーブルにトレーごとお茶を投げつけるように荒っぽく置いてすぐに部屋を出ようとした。


するとレグルス様が落ち着いた声で私を呼び止める。

「アル。すまない、ちょっと怪我をしてしまって、絆創膏をもらえないかな?」


ベッドに押し付けられているレグルス様なんて見たくない。
私はふたりに背を向けたまま返事をした。


「はい。今すぐにお持ちします。」


ガチャッ


ショックが大きすぎる…


部屋を出て、私は廊下にうずくまった。

絆創膏…早く持ってこなくちゃ…なのに…


こらえていたものが一気に溢れ出して、かかえた膝を涙が濡らした。