君に遺された恋

私は翌朝、改めてルイスにお礼を言うために
カゴいっぱいにパンをつめて例の小屋を訪れた。


しかしルイスはそこに居ない。


帰ろうかと思って小屋を出ると屋根の上から声がした

「よぉトリアだっけ?今日は男連れてこねぇの?」

ルイスだ!

「ええ、もう懲り懲りよ。昨日はありがとう。」

「いや、さすがに昨日は見てられなかったからさ…」

「え?」

「いや、私基本的に屋根の上に居るから
その…開いた穴から毎日…見えてたんだよな小屋の中の様子…」

「それってつまり…!!」

私は恥ずかしくてその場にしゃがみ込んで顔を隠す。

「あ、いや、ずっと見てたんじゃないから落ち込むなって!」

「な、何のフォローにもなってないよルイス…」


こうして私達はすぐに打ち解け、見晴らしの良い屋根の上で話すことが2人の楽しみになっていった。