魔女の事は僕にはよく分からない。
だけど、ミラが自分を保てなくなってミラじゃなくなるなんて…

「嫌だ…それはどうやったら止められるの?」

「分からないの。お母様でも。」



僕達は手を握ったまま、ミラの絶望を前に言葉を失った。



ミラの涙を見たのは初めてだった。


今日は初めての事が尽きない…。


どうしていいのか分からず、僕はもう片方の空いた手で、
彼女の金色の髪を優しく撫でた。


愛しい人。どうか泣かないで。
僕がここに居るから。