一方通行 1

「行きづら・・・」









サボると言った途端の母さんのご立腹








渋々、学校に行く準備を終えたは良いけど・・・








玄関に座り込んでうなだれる。



















もう完全遅刻だし、いいでしょ・・・








雄希にも勘違いされたままだし








「なんでさっき、ちゃんと言わなかったかなぁ・・・」







投げやりに済ませてしまった自分に、今更ながら後悔する。




























母「いつまでそこにいるつもり。早く行きなさい!」









背後からの大きな声に驚きつつも、立ち上がる。









「行きますよ・・・」









うるさいなぁ、とこぼすと








鞄を手に家を出た。







































「一日くらい、サボってもいいじゃん・・・」








閉じられた玄関のドア越しの母さんに向かって、ブツブツと文句を垂れる。







































大「バカなくせに、よく言うな。」









その声に前を向くと









「びっくりした!」








触れそうになる距離にあった、大翔の顔。



















「え、なんでいるの?」








そう言えば、そのまま放っておいたんだっけ。








大翔を見ると、朝の恰好とは変わり、学校に行くスタイルに変わっている。