一方通行 1

小さい時から、そんな私を見てきたからこそ








大貴は私に同情してる。


















だからいつもみたいに、ウザいぐらい絡んでくるんだと思う。








実際、何考えてるか分からない所もあるけど



















コーヒー牛乳を一つ取ると、見つめる。





























今まで大貴の優しさに甘えてた








そのせいで、大貴には色々我慢させてたかもしれない









恋愛だって








涼介の事があって、遠慮してるだけなのかもしれない





























目を細め、少し遠くを見つめる。









碧は大貴が好き








私は涼介が好き


















私の黒い部分が、何度もそう呟く








少し残ってる理性が、何を考えてるんだと言うけど








どうしてもいう事を聞かない。





























コーヒー牛乳を見つめると








「大貴、碧が・・・好き?」








そう呟いてた。

















好き?









香水を取っておくほど、好きなんでしょ?









うんん、好きでいて








それで、涼介から引き離して








それから・・・





























「はぁ・・・」









頭を振ると、額に手を当てる。


















涼介の気持ち無視して、何考えてるの

















一番に、好きな涼介の気持ちを考えないといけないはずなのに









何年間も叶わない想いを抱えてる私には








難しいことだった。