一方通行 1

優「あ、そうなんだ。母さん心配してたから、帰って来たことだけ伝えて来るね。」









「え、優那?」







どうせ家に帰るから、自分で言えるのに







私の声を無視すると、そのまま家に入った。









あの時の、違和感の残る笑顔を見せて・・・



























雄「お前らって、そう言う関係?」








少し気まずそうに、遠慮気味に発せられた言葉。








「違う!」








必死に言うけど









雄「隠すことないだろ。」








そう笑う雄希。







そう、雄希にとってどうでもいいこと







気にするはずもないよね




























「もう・・・それでいいよ。」








何を言っても聞き入れてもらえない








それなら








そう思ってればいい。




























声になるかならないかの声量で言い捨てると
雄希を見ることなく家に入った。





























「ただいま。」








リビングにいる母さんに、帰って来たことを伝える。








母「結局泊まってきたの?優那が心配してたよ。」








そうだ、優那
母さんに伝えるって言ってたのに、リビングには姿が見当たらない。









「優那は?」









母「さっき部屋に行ってたけど、忘れ物じゃない?」









部屋?





























前に疑問に思ってた事が、頭をよぎった。









優那の反応









大翔に関することで見せた、あの違和感のある笑顔





























思い立つと、優那の部屋に向かっていた。