一方通行 1

大「やめとけよ、恋愛なんて。」








え?






何、その見透かしたような口ぶり・・・







さっきまで陽気だったのに、急に真剣になった声。

















































ゴンッ!








「だっ!」









急に開かれたドアが、額にクリーンヒットし









思わず、後ずさってしまう。

















大「あ、いたの?」









悪びれる様子もない大翔を、額を抑える手の隙間から睨むけど









大「ドアの前に立ってるのが悪いんだろ。」








気にしてない様子で、見せて見ろと私の額をさする。




























大「あ、そうだ。冷蔵庫にコーヒー牛乳あるから。」









「は?コーヒー牛乳?」








未だに痛む額をさすりながら言う。









さっき、買い占めてたやつ?









「大翔が飲みたくて買ったやつを、なんでうちの冷蔵庫に入れるの。」









大「バカ、お前に買ったんだよ。」









私に?









「いっぱいあったのに、全部?」









大「全部お前の。だから帰りのやつ、許せよ。」








帰りのやつ・・・


















私と優那を比べた発言か・・・









気にしてたんだ




























「別に怒ってないし。」







現に忘れかけてたし。








大「じゃあ、明日な。」









「もう帰るの?」









自分から帰り出そうとするのが珍しく、つい聞いてしまった。
























大「え、何?帰したくないって?じゃあ、泊まって・・・」









「いや、帰れ。」








いつもの調子のバカ発言









相手にすることなく、部屋から追い出した。