一方通行 1

大「なんだよ、唐突だな。」








笑う大翔の声。







ドアに近づくと、耳を澄ませる。








別に二人の会話が気になるって言うか







大翔が余計な事、口走らせないかが心配。
























優「もうそう言う年齢でしょ?恋愛とか興味ないのかなって。」








確かに、私の恋愛話を聞いてるだけで








大翔の恋愛話は聞いたことがない。








告白されたことがあるなんて話は、飽きるほどされてきたけど







好きな人がいるとか、付き合ってる人がいるとかは、聞いたことがない。

























大「恋愛?興味ないな。」








ヘラッとしたような声と共に、ははっと笑った声が聞こえた。








今なら、そのアホ面が想像できる







大翔の脳内に、恋愛なんか皆無よね






ゲームとお菓子と睡眠と、どうせそんな事しか考えてないんだから。
























でも、優那がなんでそんな事・・・?









大「俺は凛那の相手で忙しいから、それどころじゃねーんだよな。」








は?








得意げに言う声に、腹が立つ。







誰も相手にしてくれなんて、頼んでないわ!

















大「優那もさ。」








くだらないと思い、ノブを回そうとした時







その声で、動きが止まる。