一方通行 1

大「あー!また負けた!」









「当たり前じゃん。」









最後に残ったコーヒー牛乳を飲み干すと、コントローラーを置く。









中でも私の得意なゲームを選んだ大翔
当然勝てるはずもなく、何度もリトライしてる。


















大「どうやったら勝てんだ?」







よっぽど悔しいのか、真剣に詰め寄ってくる。







どうやったらって言ってもなぁ・・・







やり込んだら、自然とできるようになっただけだし

















「天賦の才。」







少し得意げに言ってみる。







大「その才、勉強にも回せよ。」







「なっ!」








バカだって言ってんのか!



























優「また盛り上がってるね。」







開けっ放しにしてたドアの隙間から、優那が覗きこんできた。








「ごめん、うるさかった?」








隣だから、うるさすぎたかな?と少し気にかかる。







優「うんん、聞いてるだけで面白かった。」







そう笑う優那は、いつも通りの優那だった。








バカをやってる私を大翔を楽しそうに見てる








いつもと変わらない























じゃああの時感じた違和感は







何だったんだろう・・・