一方通行 1

何の事だろうと、不思議そうに見つめてると








大「雄希と繋いでたろ。」








笑顔で振り返った大翔。


















あ、見られてたんだ・・・







後ろにいたから見えてるか・・・


















大「あれ、どう見てもカップルだったぞ。」








はいこれ、とゲームソフトを渡しながら言ってきた。








大「良かったな、一歩近づけて。」








まるで自分の事の様に、笑顔で話す大翔。








でも私は、そこまで喜べないんだ







嬉しいよ?






でも、結局雄希が見てるのは優那だから








その事実は変わらないから・・・





























大「まぁ、俺はさっさと諦めればいいって思うけど。」









コントローラーをセットしながら言う大翔を








「どうして?」








詰め寄って聞いてみる。


















大「お前が雄希ばっか見るから。」








いつもはふざけて、ちゃらちゃらして








笑顔を振りまいてるくせに








やけに真剣な表情で言った。





























見慣れない真剣な表情に戸惑いながら








「ひろ・・・」









大「だってさ、俺の相手全然してくんねーじゃん。寂しいだろ。」







いつもの笑顔を見せて、ふざけたような口調で言う。















さっきの大翔は何だったなんだ?







と思いながらも







「子供か!」








さほど気にも留めなかった。