優「凛那、行こう。」







「ん?ああ・・・」









制服に身を包み、鞄を持った優那に対し








私はまだパジャマ。








おまけに鞄の中は、昨日の授業のまま。



















「行けるかっての・・・」









先に玄関に向かった姉に向け、ボソッと言った。



















リビングを出て、部屋に向かう階段を上る。



















「おい!」









毎朝の聞きなれた声。








部屋に続く階段は、玄関のすぐそば。







朝っぱらからデカい声・・・



























振り返ると、まだ2年のくせに制服を着崩した奴









「なに、雄希。」









雄「まだ着替えてないのかよ。早くしろよ。」









何故かキレ口調。



















高橋 雄希
私たちと同じ学年で、お隣さん。








いわゆる幼馴染だ。





























雄「遅刻するだろ。」









「それより、あいつは?」









玄関を見る限り、雄希と優那しかいない。









雄「連絡しても起きないから、置いてきた。」







置いてきたって・・・








相変わらずの雑な扱われ方に、少し可哀そうに思えてきた。