一方通行 1

止める自信はあった









・









「っ・・・!」









それでも、雄希とのバスケは久しぶりで







気づいたら、雄希の匂いが頬をかすめ顔を見上げると









ゴールに吸い込まれてたボール。









・









雄「同点。」









ニヤッと笑うと、得意げに言う。









こうしてるときは、私にしか見せないのに







どうして普段から、私にも笑顔を見せてくれないんだろう








なんで









優那なんだろう









・









ほらね









こんな事を考えてしまう









だから、雄希から離れようと避けてたのに









・









・









雄「凛那、次お前だぞ。」









考え事をしてたせいで、ボーっとしてた。








雄希の声で我に返る。








・








早く終わらせよう









勝てば問題ないし







・








・







雄希が投げたボールを受け取ると








走ることなく、その場で構える。








・









私の手から放たれたボールは、綺麗な曲線を描き









音を立てることなく、ゴールをくぐった。








・









・









「はい、私の勝ち。」








適当に済ませると、背を向ける。









雄「まだ残ってるだろ。」







確かにまだ、雄希の回が残ってる。









勝負は決まってないけど、雄希とは今はいたくない。









きっと、雄希が裕翔を好きじゃなかったら









私は素直でいられたのに。








可愛らしく、積極的に行けたかもしれないのに・・・









・









「疲れた。」









振り返ると、嫌そうな顔を見せる。









雄「じゃあ俺の勝ちな。」









「もうそれでいいよ。」









それだけ言うと、チャイムは鳴っていないのに体育館を出た。