一方通行 1

大「遅刻組でーす。」









その大翔の陽気な声に、我に返る。







同時に握ってた拳を緩ませる。



























その声に気づいたのか、雄希と優那が顔を上げた。









雄「遅い。サボるのかと思ったし。」







大「凛那が遅くてさー。」








のんきに話しながら、椅子に座ると雄希と優那の方を向いた。








私はと言うと、雄希達と顔を合せづらい。








朝の事、誤解されたままだし。
























大「何してんの。早く座れよ。」






いつまでも立ってうつむいたままの私の手を引くと







「うわっ!」








無理矢理座らされた。



























そのまま後ろを向くことができず、鞄の中の教科書を机に移す。









なんで大翔はそんな普通なわけ?
私なんか誤解だって分かってても、変に気まずく感じる。








優那が大翔の事好きって、気づいたからかな・・・





































大「あ、そうそう。早く言っとかないと、凛那がうるさそうだし。」








その言葉に反応し、後ろを向いてる大翔を見る。



























大「朝のだけど、あれ完全に誤解だから。ほら、よくするだろ?お泊り会。それな。」








いちいち、こと細かく説明するのが面倒なのか、少しいい加減にも聞こえる。








「はしょりすぎだから!」








仕方ないと、後ろを向き二人を見据える。