5秒数えるまでに好きと言え。




「...じゃあ俺行くわ」



ガチャリと、閉めていた鍵を開けて


ドアノブに手をかける安西くん。




「あの...っ保健室行った方が...」



駆け寄って、さっきの続きを言おうとすると



「...なぁ、名前なんつーの?」



振り返った安西くんが全然関係ない質問返し。




「私が聞いてるのは...「いいから答えろよ」



うわ、なんて強引。


まぁ、ほんとにケガしてないならいいか...?




「高山ですけど...」


「下の名前」


「......サキ...」




しぶしぶ答えると、安西くんは「ふぅん」とだけ言った。