「俺、女子に迫って拒否られたの初めてだわ...突き飛ばされたし」
...変わってるってそっちの話かーい。
「...あの、突き飛ばしたのは...ごめんなさい
ケガとかなかったですか?」
やりすぎたかも、とは思ったけどさ。
でもあれは致し方ないというかなんというか...。
「...あー、そういや手首捻(ひね)ったかもなぁ」
自分の右手首を見ながら、痛そうな顔をしてそう言ったから
電車乗ってて、突然急ブレーキをかけられた感じぐらいの驚きで
「...えっ、うそ、ごめんなさい!大丈夫ですか⁉︎」
食いつくように安西くんの右腕を掴んだ。
