「...そう、だったんですか」 ワケを全部聞いた私は、それしか言えなくて。 「...双子っつーのをうまく使われたもんだよなぁ。 あー、思い出したくなかったのに。あんたが聞くから...」 でも安西くんにとってはあの日は嫌な思い出でしかなかったらしく 不機嫌そうな顔をして、ガシガシと頭をかいていた。 「ご、ごめんなさい...?」 って、なんで私が謝らなきゃならないんだ? 怪訝そうな顔をしていたであろう私を見ながら 「...変わってんね、あんた」 安西くんが、プッと吹き出した。