「変わるって、俺が?...なんだよそれ」
立ち上がった安西くんは、すぐそばにある壁にもたれかかる。
「だってクラスにいるときは、あんまり話さないし...口調もなんか違うし、それに本ばかり読んでるじゃないですか...」
「は?」
そのときの安西くんの
あの、なんとも拍子抜けした顔ったら。
「だから、なんでそんな人が変わったようになるのかって...」
安西くんは、少し考え込んだあと
「...あー...はいはい。なるほどね、わかったわ」
謎が解けたと言わんばかりの、清々しい表情を私に向けた。
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