「わざと落としていったの?これ」 目の前にあの綺麗な顔があるもんだから なんだかいたたまれない気持ちになり、思わず目をそらす。 「ち、違います...落としたなんて知らなくて...」 「...ほんとに?俺に拾わせて話すキッカケ作りたかったとかじゃなくて?」 「なんで...そんなこと...」 早く返してください、ともう一度言おうとしたとき 安西くんの片手は壁についたまま もう片方の手で器用に プツンッと私のシャツのボタンをひとつ外したー...