5秒数えるまでに好きと言え。




「わざと落としていったの?これ」



目の前にあの綺麗な顔があるもんだから


なんだかいたたまれない気持ちになり、思わず目をそらす。




「ち、違います...落としたなんて知らなくて...」



「...ほんとに?俺に拾わせて話すキッカケ作りたかったとかじゃなくて?」



「なんで...そんなこと...」




早く返してください、ともう一度言おうとしたとき




安西くんの片手は壁についたまま

もう片方の手で器用に



プツンッと私のシャツのボタンをひとつ外したー...