5秒数えるまでに好きと言え。





...あああああああああああ!



私のウサギちゃんストラップ!


そっか、安西くんが拾っててくれたんだ...



「ありがとうございます...でも、あの、教室で渡してくれても良かったんじゃ...?」



「なんで?俺あんたのクラス知らねーし」



「...え?は?」




しれっとそんなことを言われ。


この人...こないだもそうだったけど


私のことクラスメイトとして認知しなさすぎだろ...!




「あー...あはは、そうですよねごめんなさい。あの、ストラップを早く...」



自分の存在感の薄さに悲しくなりながら、ウサギちゃんストラップを受け取ろうとすると


安西くんの腕はヒョイっと上にあがり、
私に取らせないようにする。




「ちょっ...返してっ...」



取り返そうとしたとき、なぜか扉に追い込まれ



安西くんの両手がわたしの顔を挟むように



ドンッと壁につけられた。