...あああああああああああ!
私のウサギちゃんストラップ!
そっか、安西くんが拾っててくれたんだ...
「ありがとうございます...でも、あの、教室で渡してくれても良かったんじゃ...?」
「なんで?俺あんたのクラス知らねーし」
「...え?は?」
しれっとそんなことを言われ。
この人...こないだもそうだったけど
私のことクラスメイトとして認知しなさすぎだろ...!
「あー...あはは、そうですよねごめんなさい。あの、ストラップを早く...」
自分の存在感の薄さに悲しくなりながら、ウサギちゃんストラップを受け取ろうとすると
安西くんの腕はヒョイっと上にあがり、
私に取らせないようにする。
「ちょっ...返してっ...」
取り返そうとしたとき、なぜか扉に追い込まれ
安西くんの両手がわたしの顔を挟むように
ドンッと壁につけられた。
