(完)年下男子に惚れました

「てか、なんで瑠衣はそんなテンション高いわけ。」


ジトーっと瑠衣を睨みながらそう問いかけると瑠衣はまってましたと言わんばかりの態度で話し始めた。


「あれえ、言ってなかったっけ?実は、井上瑠衣‼︎久々の同中彼氏出来ましたあ‼︎」


両手を頬に当ててニヤニヤと笑う瑠衣。


「へえ、誰?」


瑠衣の口から出てきた名前はこの中学校が出来て以来一番の問題児と称されているという噂の三年生の名前だった。


とうとうあの人と…。


私には到底想像できないが、目の前に座る瑠衣の外見を見たら確かに似合っている。


生まれつきとは絶対言えない外国人のような金髪。
バッチリ施された化粧。
耳に付けられた金色のピアス。
ギリギリまで曲げたスカート。


校則完全無視のその姿を見たら、逆に尊敬してしまう。