(完)年下男子に惚れました

「お疲れさまでしたー…。」


そんな私の声にいつもなら笑顔で返してくれる先輩たちも少しも反応しないで更衣室から出て行ってしまった。


キャプテンが無言でこっちを睨んでいるから、私と莉桜も慌てて更衣室を出た。



「結構、やばめだよね。」


重い空気に耐えかねて口を開いた。


「まあね。だけど、私たちは何もできないし。」


「だけどさあ…。」


言葉を濁したまま、自転車通学の私は自転車小屋に、徒歩の莉桜はそのまま校門の方へと別れた。