(完)年下男子に惚れました

まるでアニメの悪役のような捨て台詞を吐いて全力ダッシュしていく。


大丈夫。私はボルトよ。


走るのだけは学年一位じゃない!


そう自分の心に言い聞かせ、風を切って走る。


なのに!後ろから聞こえるヤツの爆笑のせいで気分が逸れる。


気分がノってたのに!


階段を三段飛ばしで登り、音を気にせずバタバタ走り、やっと教室に着いた。


ホッと息をついてドアを開いたとき、チャイムは鳴り響いた。