(完)年下男子に惚れました

会場を後にして私たちはバスに乗り込み、帰路を辿りはじめた。


悲しいほどに私と悠雅の間に会話はない。


喋りたいのは山々なんだけど。


よく考えてみたら、いつも私たちの会話って悠雅が私をからかって、それに言い返してって感じなんだよね。


会話の糸口が見つからない。


気まずくてどうにかなりそう。


そんな時だった。


高速道路の中のパーキングエリアにバスは入った。


本来、学校の部活動だから遠征の間でもパーキングによるのはトイレの時だって決まりがある。


だからトイレだろうと思っていたら、顧問はいつもみたいにほんわかといった。