(完)年下男子に惚れました

私が悠雅に馬鹿にされている姿をじっと見ていたキャプテン。


面白そうに目を細めて私と悠雅の間に立って私の方を向いた。


「随分仲良くなったみたいね。
ってゆうことで黒田クンのお世話係りは優菜でいいわね」


へ？


いいわね。ってまるで確定してるように。


「いやいやいや！どこが仲良く見えるんですか⁉︎キャプテンの目は節穴ですか⁉︎それか鈍感なんですか⁉︎そもそも、お世話係りは二年生が交代で一年生全員を見るんじゃっ‼︎」


そう叫んだ瞬間私の口はキャプテンの手によって覆われ喋ることが不可能になった。


キャプテンは全く目が笑っていない笑顔で私に近づいてきた。


そして耳元で囁いた。


「黒田クンさえいれば私たちの代は中体連でいい成績を残せるのよ？もしかしたら個人で全国に連れて行ってくれるかもしれないのよ？黒田クンを受け入れる学校なんていくらでもあるの。どこにも渡したくないのよ！」



早口でまくしたてられ動揺したが、何となく大体は理解できた。


「いや、でもそれってキャプテンの気持ちでしょ！なんで私が！」


しかし、またもや私の口はキャプテンに塞がれた。


「ねえ、優菜…？貴方のこと誰が今まで散々助けてやってきたと思ってるの？」


「ハイ、ヨロコンデオヒキウケイタシマス。」


百獣の王のような眼光で私を見て話すキャプテンに逆らうことなど私にはできなかった。