(完)年下男子に惚れました

そう言って、立ち上がって稽古へ戻ろうとする悠雅。


しばらく、放心していた私はブルブルと頭を振って意識を取り戻す。


なんて不器用なやつなの。


励ましてくれてたんだ。


途端に口元が緩む。


「悠雅!」


振り返った悠雅にとびっきりの笑顔を見せた。


「ありがと!」


さっきの不機嫌そうな顔のまま、軽く手を上げて悠雅は稽古に戻っていった。



『俺が言い返してやるし』


その言葉を思い出して思わずにやけてしまう。


わかってるよ。


あんたのその言葉は別に特別な意味は持ってないこと。



だけど、私にとっては泣きたくなるくらい嬉しいの。



まだ、あんたのこと諦めきれないみたい。