(完)年下男子に惚れました

しばらくして、悠雅がいた方向に目を向ける。


「ひゃっ!」


思わず、変な声を出してしまう。


だって、悠雅の顔が目の前にあるんだもん。


数センチしかないその距離に赤面する顔を両手で隠して、慌てて後ろに下がる。


「どっ、どっかいったんじゃなかったの…」


そう訴えると、悠雅は太陽みたいな笑顔を浮かべて言った。


「やっとこっち向いた。」


「へ?」


素っ頓狂な声を上げると、悠雅は私の頭をグシャグシャと撫でる。


やっと引いてきた顔の赤みがまた最高潮に赤くなる。


なっ、なんで、


あわあわと口が締まらない。


「こ、子供あつかいしないでよ。」


照れを隠すように、口を膨らませて無愛想に言うと悠雅は少しだけ頬を赤くして私から目を背ける。


「ってゆーか、一度くらいの失敗で気負う必要ないし。今まで先輩が必死に頑張ってたこと他の奴らもわかってるし。もし誰か先輩に文句言ったら俺が言い返すし。」


いきなり、ぶつぶつとそう呟き出した悠雅に驚いて目を見開いて固まる。


悠雅は私の顔を見て不機嫌そうな顔で雑に言った。



「だから、先輩は笑っててくださいってことです。」