「ねぇ、愛莉たちいい感じになってるかなぁ…?」




「やっぱり仕掛けとると思った...」



「だって2人きりにさせてあげきゃ...ね?」



「まぁ、オレも同じ事考えてたけどさ...さすがに2人きりはまずくね...?」



「大丈夫だって!」



「愛紗っ!」



「愛莉?!中津くん...は...?」



「うぅ...」



「どうしたの?」



「夜、告ろうと思ってたから...9時30分にここでって言った後、恥ずかしくなっちゃって...」



「逃げてきちゃったの?」



「うん...」



「荷物を持ってきちゃったの?」



「うん...」



「皆本...っ!はぁ...はぁ...」



「中津くん!?」



「いや...荷物持ったまま行くから...」



「愛莉、追いかけて来てくれたんだよ?中津は。」



「...」



「荷物、持つから。」



「あり...がと...」



「あっ!」



「なんだよ、愛紗!大きい声出すなよ!」



「颯真、うちら早く荷物置いて降りんといけん!」



「なんで?」



「忘れたの?さっき、先生に後で来てって言われたばっかじゃん!」



気づいて...



「あ!そうだった!わるいな、2人とも。お先に行かせてもらうよ!走るぞ!」



「うん!」



愛莉...頑張れ...



「お前さ、焦るわ...」



「え?」



「完全ウソじゃん。」



「まぁまぁ。今度こそ上手くいってるはずだから。」



「オレ、降りるな。」



「うん!愛莉たちと会わないように!」



「はいはい。」



にしても...今度こそ上手くいってるよね...



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「...中津くんって…好きな人とかいる?」



「オレはいるよ。」



「どんな子?」



「可愛くて優しいやつ。」



「えー?気になるっ!誰?」



「ひみつ。皆本は?」



「いる...よ。」



「どんなやつ?」



「かっこよくて不器用だけど優しいの。」



「なるほどね...」



「じゃ、ここでいいよ。」



「え?」



「8階。」



「あぁ。」



「中津くん、ありがと。9時30分だからね?」



「わかった。じゃあなっ!」