「な……なによ。こんなやつやなんてもう、相手しないわよ。フン」
一軍の女子たちはそう言ってこの場を立ち去っていった。
「舞……ちゃん。来てくれたんだ」
咲子の手は震えていた。本当は怖かったんだね、咲子。
「ごめん。今まで騙してて……。」
とても苦しそうに泣いていた咲子。
「ううん。私もそうだった……。咲子の言っていることは全て過去のことでしょ?」
私もそうだったから………。
「今も私のこと嘘友達だと思ってる?」
私がそう聞くと咲子は顔をあげた。その顔はまるで、苦しい涙なのに夕日で輝いて、一つの宝石のようだった。

