「お邪魔しまーす」
咲子が家にやってきた。家には朔くんと朔くんのお母さんがいた。
「あなたが咲子ちゃんね。後でおやつ、持っていくね」
私たちはすぐに部屋に上がった。
「あー!!!!」
咲子は部屋にいる朔くんを見て、大きな声を出した。
「なんだよ…。」
「あんたね、なんでここにいるのよ」
咲子が急に質問した。
「なんでって言ってもここ、俺んちだし…。」
「そんなことは分かってるわ!どうして、この部屋にいるかって聞いてるのー!」
咲子はどんどん質問していった。
「ここ、俺の部屋なんだよ…。」
朔くんがそう言うと一瞬、咲子は黙った。
そして、私の方を向いた。
「舞ちゃん、こいつと同じ部屋で寝たりしてるの?」
咲子の目はいつも違っていた。
「うん…。」
「襲われたりしてない?大丈夫?」
咲子は私にいつもは言わないことを口にした。
「はあー?俺ってそんな感じに思われてるのか…」
「ダメだよ。同い年で一緒の部屋とか…。」
咲子は朔くんの言葉を遮って言った。
「でも、部屋がなくてね。しかも、お世話になっているわけだから文句言えないでしょ?」
私は笑いながら言った。

