私と咲子がこの学校に転校して、一週間がたとうとしている。そして、何回かある中で大きなテストの一つ。期末テストが始まる。
私も咲子も学校生活にはなれてきた方だった。
それに私も咲子も前の学校では学年トップを争ってたぐらいだから、テストは得意というより何よりの楽しみだった。
「では、今日から二週間。テスト週間です。範囲は渡した通りです。最後まで気を抜かず頑張ってください」
先生のその一言で
「まじかよ」「勉強の仕方わかんないし」「やりたくないよ」
など、教室の中が文句の塊となった。
「ねえ、舞ちゃん。一緒に勉強しようね」
「うん、もちろん。おばさんに相談してみるね」
私は、そう言った。
いつも楽しみにしていたのが、テスト週間。
なぜかというと咲子はテスト週間にならないと家から出してもらえない。私と勉強できる。最初は嫌だった咲子も「舞ちゃんといれるなら頑張る」と心にしみる言葉を言ってくれた。
咲子のお父さんはとてもお偉いさん。将来、咲子を医師することを願っているのだ。
咲子だって自分の夢がある。前、それを訴えたら殴られたという。
それとは逆で咲子のお母さんは咲子の将来の夢をきちんと聞いてくれるよい母だ。
「じゃあ、私、門限だから先に帰るね」
「うん。また、明日」
もちろん、門限だって咲子のお父さんが決めたことだ。
私は一人で家に帰った。

