「ねえ、今日のお弁当って舞ちゃんが作ったんじゃないよね」
咲子はそう聞いてくる。
本当に鋭い子だ。
「うん。今日は例の彼のお母さんが作ってくれたんだ。食べてみる?」
「うん♪」
咲子は笑顔でそう言った。そして、咲子は私に咲子の大好物な卵焼きを私にくれたのだ。
「あれ、先客がいた。」
屋上に私たち以外の人がやってきた。
「あ!!私たちもう食べ終わったのでいいですよ」
屋上にやってきたのはカップルみたいだった。 でも、この女の子の声は…間違いなく小学校の時の親友の千里だ。
「朔ー。いいって」
千里は相手のことを朔って呼ぶ。まさか…。
「おい。俺は一人で食べてーんだよ」
予想していた通りだった。朔くんだった。
「ねえ、舞ちゃん。早くいこう(ボソッ」
咲子は私にボソッっと言った。
「行こうか」
私たちは急いで片付けてその場を去っていった。
「舞ちゃん、大丈夫?」
咲子は私にそう話しかけてくれた。
「うん。大丈夫…だと思う」
「そっか。多分舞ちゃん自身も分かんないんだね」
咲子は私の気持ちを理解してくれた。
そう。自分でもよく分かんない。
なんで、あそこで手間取ってしまったのか。
一番見たくない人ベスト二たちなのに…。
「舞ちゃん、私に出来ることがあったらなんでもするからね」
咲子は熱い目で私も見てきた。
「ブッ!!!!」
思わず吹き出してしまった。
「何で笑うのよー!」
半分怒っているのがすぐにわかった。
「ごめん。だって、本気で私のことを心配してくれている咲子が可愛くてさ」
私がそう言うと咲子は赤くして下を向いた。
本当に咲子は可愛い。
真剣に考えてくれる。思ってくれる。私はそんな優しい咲子が好き。
これからも私が咲子を守る。

