家にはたどり着いたものの、やっぱり部屋に入ると一人ぼっちで…
私はまた、1人夜の空の下で静かに涙を流すんだ

親と挨拶の言葉も交わさないまま
目も合わせず、部屋に引きこもる


もう…ずっと引きこもろうかな…
初めてこんなこと思った


でもそんなことを思うくらい、私はもうだめになっていたから


いつの間に寝ていたのか、時刻は朝


ムク…


「はぁぁ…」

何か冷たいものが頰を辿った

記憶とは、残酷なものだ
消したくても消せない
そして、それは悲しいものなら悲しいほど、残るんだ

一瞬で蘇る昨日の記憶
寝てる時忘れられるなら、ずっと寝ていたい…

止まらない涙は一定

いい加減脱水症状になってもおかしくない

とりあえず…水
でも、キッチンには誰かいる?
多分お母さんが立っているだろう
そう思うと、また動く気がなくなって、しばらくベッドの上でぼーっと空中を眺めていた