『ハル』…
私が呼びたいって言った呼び方
あのお別れの時、ハルって呼べるのは、最後だと思っていた…
けれど、また呼べたよ
あえて今のタイミングで『ハルキ』から、『ハル』へと戻したんだ
あなたの彼女でいる時にしか、呼んでやらないんだから
無言の彼は、いつの間にか目に涙を溜めていた
でもその涙は、嬉し涙
「ごめ…っ…やべえ…」
うまく喋れていない、目の前にいる愛おしい人
「もぉ!泣いてんの〜?」
「…っ泣いてない…!」
嘘ばっかし…
手で隠してるつもりかもしれないけど、頬を伝う水滴、バレてるよ?
強がりなところも、弱い自分を隠したがるのも、全部わかってる
当たり前だけど、今私の目の前にいるのは、間違えなく、ハルなんだ
「ハル…」
絡み合う視線は、30分前とは全く違う
冷たすぎた視線は、今では愛おしいほどに温かい
「こんなに長い時間、週2回のペースで会って、一緒の時間を過ごしてきた
私たちの場合、喧嘩もしなければ、周りのカップルより全然上手くいってるよねって
話していたの、覚えてる?
その2人が、そんなに簡単に壊れない
でもね、この前言ったこと、さっき言ったことにも、嘘はないよ
だから2つだけ言わせて…」
もうたくさんのこと言ってるからもしれないけど…
これからの2人、上手くやっていくために言わなきゃいけないことだから
喧嘩して、危機を目の当たりにして、乗り越えて、そしてまた絆が深くなる
お互いを知って行く
けれど伝えたいこと全てを伝えきらないと、また誤ちを犯した時に後悔する
私が言いたいこと…



