吸っていたタバコをコンクリートに投げ捨て、綺麗に磨かれた革靴で踏み消す。


それと同時に右手を胸ポケットに入れると、鉄の塊をビルの植え込みに向けた。


パンパン!


2発の銃弾が鳴り響き、残っていた一般人の悲鳴がまたこだまする。


植え込みからはヨロヨロと撃たれた肩を庇いながら1人の男が出てきたが、直ぐに取り押さえられワンボックスカーに乗せられた。


「皇成!怪我はないか?!」


走り寄ってきた男は、胸ポケットに銃をしまいながら踵を返す男に話しかるが


「あぁ。無傷だ。殺す前に聞き出せ」


一言返事を返すと迎えの高級車に乗り込んでいく。


残った男も慌てて助手席に飛び乗った。