そこに立ってたのは水原先輩
なんで1年の廊下なんかに来たんだろ
不思議に思いつつも水原先輩の元へ急ぐ
「どうしたんですか?」
そう聞いて水原先輩の顔を見る
わぉ
昨日とは全然違うお顔ですね
仏頂面というか
完璧なまでの無表情
昨日はあんなに笑ってたのにな
「…こっち来て」
「は?」
なんでですか
という私の疑問は喉元で止まった
私の右手は水原先輩の左手にガッチリ掴まれてて、振りほどけない
「…走るよ」
ボソッと聞こえた水原先輩の声
次の瞬間、水原先輩は走りだした
私も強制的に走らされる
えー何これー
とりあえず水原先輩
声はお腹から出しましょう

