あれは4年前……





突然ケータイの通知音がなった。
また、親友の彩花かと思ってケータイをみると
全然違う人だった。

〝宮田健一〟

だれだっけ…。
思い当たる人はいるけど
もしかして違ったらどうしよう
そう思って控えめに返事した。


するとすぐにケータイがなった。
もしかして…でも、早すぎると
思いながらケータイを手に取ると

〝宮田健一〟

早すぎる…!
びっくりしながらも
ほとんど男の子とメールしたことがない
私にとっては少し嬉しかったのかもしれない。



そんなことがあって
私と健一とのメールのやり取りが始まった。
今日あったこと。
おもしろいニュース。
好きなこと。
さまざまな話題を通し
私たちは意気投合したのだと思う。



そして月日は流れ
メールを始めてから3ヶ月後。
すこし暑くなってきたころだろうか…
またいつもの通知音がなった
健一だ。
そう思いメールを開くと

〝とつぜんだけど好きです。
こんな俺だけど付き合ってほしいんだ…〟

びっくりして同じ文を何度も読み直した。
私はすこし考えたが返信した。
すこし時間をおいてから。

実はメールをしながら健一に
惹かれていたのかもしれないな…。
当時の私は浮かれていて
そんなことを考えていた。



そして私たちは付き合うことになった。
私にとって初めてのことだから
なんだか気持ちが浮ついた。

学校で会うもののなんだか話しかけることができなかた。
だから健一とのメールのやり取りはずっと続いた。

お互い忙しいものだから
なかなか返信できない時もあり
なんだか先が見えないでいた。

そんなことが長期期間続いていたからなのかな。
でも私はそれでもいいと思っていた。
それが心地よかったからかもしれない。