私も立ち上がって南くんに振り返る。 後ろ姿だけでどうしようもなく愛しくなる。 彼に私の心が反応して、苦しい。 「好き! また南くんのこと好きになっちゃったじゃん」 その後ろ姿に向かって大きな声で伝える。 これ以上好きにさせてどうするつもりなんだ。 「今でも大好きなのに、もっともっと好きの気持ちが大きくなってくよ」 この大好きに気づいて。 私は南くんでいっぱいなんだよ。 「あのさ、何のつもりでそんなに俺に真っ直ぐに伝えてくるの?」